胸痛の原因は、心臓だけでなく、大血管、呼吸器、消化管、筋骨、皮膚などの場合があります。

心臓が原因の場合は、急性心筋梗塞、狭心症、心膜炎、心筋炎などの可能性があります。

大血管が原因の場合は、大動脈解離や大動脈瘤の可能性があります。

呼吸器由来の場合は、肺血栓塞栓症、気胸、肺炎、胸膜炎、肺がん、胸水などの可能性があります。

消化管が原因の場合は、食道炎、消化性潰瘍の可能性もあります。

表面的な痛みであれば、骨折、筋炎、肋間神経痛、帯状疱疹などの可能性があります。

特に緊急性が高いのは、急性心筋梗塞などの急性冠症候群、解離性大動脈瘤、緊張性気胸、肺血栓塞栓症の場合です。

これらの場合は、症状も非常に強いため、救急車を呼ぶようなことが多いですが、中にはあまり症状が強く出ない人もいます。

どの程度の痛みなのか、どこの部分が痛いのか、刺すようなのか締め付けられるようなのか等、どのような痛みなのか、どれほど持続しているのかなど、胸痛の症状に応じて診察、検査を行います。

検査は、まずは心電図やレントゲンなどを行います。検査結果によって、緊急性が高い場合は、専門病院へ紹介いたします。緊急性が低い場合は、原因となっている病気の治療と胸痛への対症療法を行います。