胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍とは
胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは、胃や十二指腸の粘膜が傷ついて掘れている状態のことです。
胃や十二指腸には、胃酸やペプシンが存在しています。胃酸やペプシンは食物を消化するための強力な酸です。
この酸の影響で組織が障害を受け潰瘍ができます。普段は、胃や十二指腸の粘膜は粘液などで酸から守られていますが、ヘリコバクター・ピロリ菌やある種の薬剤やストレスなどによってこの防御力が弱くなると、粘膜を守りきれなくなり潰瘍ができます。
症状
症状は、なんとなく気持ちが悪いだけのこともありますが、おなかの上の方が痛くなったり、潰瘍から出血して黒い便が出たりすることもあります。
検査
潰瘍があるかどうかや、どの程度のものであるかは、胃カメラで確認します。症状が強い場合は緊急でカメラを行うこともあります。
潰瘍を放置して悪化すると、潰瘍が深くなって穴が空いてしまうこともあるため、早めの対応が必要です。
また、潰瘍の原因ががんである場合もあるため、必要に応じて組織の検査(生検)を行うことがあります。
治療
治療は、消化のよい食事をとって、胃酸の分泌を抑えたり粘膜を保護する薬を使ったりします。
原因の多数がピロリ菌の感染に伴うもののため、ピロリ菌がいる場合には除菌療法を行います。除菌が成功すると今後潰瘍が再発しにくくなります。