鎮静内視鏡

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 もくじ 

1.はじめに
2.鎮静剤とは
3.使用の実際
4.メリット
5.デメリット
6.効かない人
7.注意事項
8.希望の方は


 

 

 

1. はじめに

 

内視鏡検査時には個人差がありますが苦痛や不安感を伴う場合があります。

 

大腸の内視鏡検査時には、腸が押されるときの痛みや、空気が充満することによる腹部膨満感や、スコープが入っていることによる肛門の不快感などがある人がいます。

 

胃の内視鏡検査時では、特に鼻からではなく口から内視鏡を挿入する場合には、喉の不快感や嘔吐反射が強く起こることがあります。

 

当院では検査時の苦痛や不安を少なくする目的で、希望される患者さんには鎮静剤を注射し検査を行っています。

 

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2. 鎮静剤とは

 

鎮静剤とは麻酔薬の一種です。注射をすると眠ってしまう方もいますが、ほとんどに方は意識がもうろうとした状態になります。「ぼんやりしている」 「うとうとしている」という状態で検査を受けることが出来ます。

その状態で検査を行うので、苦痛や不快感などを緩和させてくれます。

 

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3. 鎮静剤使用の実際

 

通常の静脈の点滴を入れます。検査の直前に、ベッドで横になってから、点滴から鎮静剤を入れます。数秒で効果が出始めます。

 

検査中は、酸素飽和度や血圧・脈拍を測定するモニターを装着し、身体の状態を監視します。

 

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4. メリット

 

次のようなメリットがあります。 

 

◉検査に対する不安が軽減されます

◉緊張が和らぎます

◉短時間眠る場合もあります

◉検査による痛みや不快感が軽減されます

 

 

 

5. デメリット

 

下記のような偶発症が起こる場合があります。 

 

◉呼吸抑制

◉血圧低下

◉不整脈

◉アレルギー反応

◉健忘(検査中・検査後の記憶がなくなる) など

 

2016 年度に報告された消化器内視鏡学会の全国調査によれば鎮静剤投与による偶発症は0.0013%(約 8 万分の1)です。

緊急性の高い偶発症が行った場合は、直ちに拮抗薬(麻酔を覚ます薬)を投与し適切な対応を行います。

 

 

 

6.鎮静剤が効きにくい人

 

下記の人は鎮静剤が効かない、もしくは効きにくい可能性があります。 

 

◉普段からアルコール摂取量が多い人

◉あるいはお酒に強い人

◉抗不安薬、うつ病、睡眠剤等の精神系の薬を飲んでいる人

 

 

下記の人は鎮静剤を投与できません。 

 

◉急性閉塞隅角緑内障の人

◉重症筋無力症の人

◉HIVプロテアーゼ阻害剤を使用中の人

 

また、高齢者・肝機能障害・腎機能障害・呼吸不全・授乳中の方なども使用できない場合があります。

 

 

 

7.検査後の注意事項

 

検査後は眠気が残ったり、足元がふらついたりすることがありますので、必ず1 時間程度は院内で安静にして頂き経過観察します。

1時間後に問題がないことが確認出来ましたら帰宅できます。

 

ただし、数時間は麻酔の効果が残ることがありますので、検査後はご自身での乗り物の運転は必ずやめていただきます(車・バイク・自転車など)。

また、重要な会議への参加や危険を伴う作業もおやめ下さい

 

これらを守れない場合には、非常に危険なため鎮静剤の投与を行うことができません。

 

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8.鎮静剤をご希望の方は

 

鎮静剤にはデメリットもありますが、今までの検査が辛かった人にとっては、メリットは大きなものです。多くの場合は安全に使用できますし、鎮静剤使用経験の豊富な内視鏡専門医が対応します。

必要な検査を受けないのではなく、楽に受けられる方法を選択してみてはいかがでしょうか。

 

鎮静剤をご希望される方は、お気軽にご相談下さい。

 

 

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